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「草刈バレエメソッド」発売

2014.06.05text by 草刈民代

5月29日、『草刈バレエメソッド』が
発売になりました。

今回のテーマは「自宅で出来るバレエレッスン」。

・歪みを整え、体幹を鍛える
・バーレッスンで下半身を引き締める
・『瀕死の白鳥』エクササイズで美ライン仕上げ


という3本立てです!

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舞台の前はバーレッスンから始まります。

昨年の2月頃、周防正行監督作品『舞妓はレディ』の撮影に向けて、バーレッスンを始めました(映画の公開は今年の9月13日)。今度の作品は、歌あり、踊りありの楽しい作品。「舞妓もの」と説明すると、「今度は舞妓ですか?」と聞かれることもあるのですが、当然のことながら私は舞妓ではありません。歳相応に、芸妓の役でございます。

そういう映画ですので、踊りといえば日本舞踊が必須科目。しかし周防から「ちょっとだけヒールで踊るよ」と言われ、慌ててバーレッスンを始めたのでした。

ステージに立つ前には、今でも必ずバーレッスンで体をほぐします。ストレートプレイでも、舞台の前はバーレッスンから始まります。でもそれは単にウォーミングアップのため。コーチの客観的な視線があるわけではなく、自分の感覚だけで楽に行っていくものでしかありません。でも、映画の撮影に合わせて体を作るには、それでは不十分。というわけで、いつもジャイロキネシスのレッスンをしてくださっている、スタジオ・ナチュラルフローの高橋淳子さんにお願いして、バレエのレッスン(といってもバーレッスンだけでしたが)を始めました。高橋さんはもともとバレエをやっていて、その上でピラティスやジャイロキネシスを勉強なさっているので、今の私には最適なコーチなのです。

今ならば自宅で出来るバレエのDVDが作れるかもと、
閃いたのです。

5年ぶりのレッスン。初めのうちは、どこまで体が戻るのか不安でしたが、やっていくうちに体が随分と変わっていき、現役の時とは違った、新たな感覚で体を動かしている実感を得ました。そしてレッスンを重ねるうちに、今ならば自宅で出来るバレエのDVDが作れるかもと、閃いたのです。

DVD『草刈バレエメソッド』〈バーレッスンで下半身を引き締める〉より 

踊っていたときにも、作る機会がなかったわけではありませんが、実行には至りませんでした。なぜかというと、どうしてもその時の自分を基準にしか考えられなかったからだと思います。人それぞれ違いがあるにしても、一般的な身体の基準が想像できなかったというか。現役時代の私の身体は、そこからかけ離れすぎていたのですね。

しかし、現役引退から5年も経つと、踊っていた時ほど体が鋭敏でもなくなって、いろいろな部分でゆとりが出来、前よりも幅広く考えが及ぶようになりました。

例えば、パート3に入れた「瀕死の白鳥」。
「家のリビングで踊ってみましょう!」
なんていう発想で振付をアレンジするなんて、踊っている時にはできなかったと思います。でも、これは踊ってきたからこそ出来ること。トライして下さった方には、「結構な運動になる」「普段使わない部分を動かすことができる」と評判です。

DVD『草刈バレエメソッド』〈瀕死の白鳥〉より

実は運動によって、
脳も刺激されているのです。

私が体を動かすことを勧めるのは、運動することによって、筋肉にも脳にも刺激を与えられるからです。筋肉も、使うことによって刺激され、その刺激によって血流が良くなり、ひいては体全体の循環も良くなっていくことにつながります。続けることによって基礎体力も上がっていきます。

そして、脳。実は運動によって、脳も刺激されているのです。体を鍛錬していくと感覚が鋭敏になっていくわけですが、それは、脳も刺激されているからこそ。トップアスリートは体と脳が直結しているくらい、体の隅々まで把握していますが、それは実践の積み重ねによって創られていくもの。プロフェッショナルのようにはいかなくとも、ちょっとした運動を日常的にしていくだけでも、自分なりに体と対話できるようになります。それこそが、若々しくいるための秘訣です。

このDVDの一部分を真似していただくことから入っても、普段動かさない部位を動かし、体を伸ばす気持ちよさを味わっていただけると思います。

自宅のリビングを、レッスンスタジオに。どうぞ楽しんでください!

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